フラワーラグのお話をいただいた時、【高齢女性のハンドメイドブランド】と聞いて、どんなモノなのか、正直なところ不安もありました。
それが実物を見てみたら、「なんて可愛い！！」と思わず声を上げてしまいました。
ポップな懐かしさもあり、ふんわり編まれた柔らかさに、あったかい安堵感がありました。
ややコーフン気味に、フラワーラグを抱えたままおしゃべりをしていたら、お腹辺りからぽかぽかしてきて、もはや手放せなくなりました。
人の手が作りだす、不思議なエネルギーと心地よさ。その感覚はずっと変わらず続くのです。
購入されたお客様も、皆さんハッピーに。
家のスツールに花が咲いた　と写真を送ってくださったり、手編みのプロまでもがこうは編めないと何枚も買われたり。
熟練のおばあちゃんならではの、肩の力が抜けた塩梅が良いのです。
私の祖母は歳をとって体が弱くなると
「早く（天国から）迎えに来てもらいたいのに、なかなか来てくれん。」
と言っていました。その後　ほぼ寝たきりの認知症になると、今度は
「もっと社会の役に立ちたいから、まだ死ねん。」
と言うように。
やはりいくつになっても、誰かの役に立ちたい気持ち、必要とされることに喜びを感じることは変りないのだと思いました。
それが『生きる』力になるんだなと。
祖母はいつも私に、「店主（勤め先の社長）は、良い人か？」と聞いてきました。「良い人やよ。」と言うと「ほんなら良いね。」あの頃何度も繰り返したやり取りをふと思い出しました。
他界してもう十数年経ちますが。
私も日々、お店におしゃべりに来てくれる、おばあちゃんや、自転車で寄ってくれるおじいちゃんに癒されています。
おじいちゃん、おばあちゃんが元気でいてくれると、私も元気が出ます。
いつだって誰とだってお互い様。
それぞれの得意なことで、喜びも循環して、『生きる』力になる。
身近なところから社会は変えられると思います。